トレーニングでは予防しても不意な事故は起きる事があります。たとえ重度のものではなくても将来的に大きな負担になることだってあります。
運動中で最も多い怪我の一つが捻挫。
「ランニング中につまづいてしまったけど、あまり痛みもないし大丈夫じゃない?」
「最近、なんだか違和感があるけど、まぁ寝れば治るか」
と思ってしまう人も多いでしょうか?もし、そう思っているな大間違い。例え今は軽いものでも段々と癖になってしまう事も考えれらます。
実は私自身、学生時代から軽い捻挫癖があったものの若さに任せて放置してしまった為に、腓骨筋腱炎と付き合うはめになってしまいました。
この記事では、全トレーニーが必修しておくべきRICE処置について解説して行きます。
[POINT] RICE処置は必ず覚えておくべき!!
整形外科は絶対
まず、大前提として例え軽度に思えても、実際につまづいたり痛みに身に覚えがあるなら整形外科を受診しましょう。
痛みは一度慢性化してしまうと治すのに大変な時間がかかってしまいます。特に足首の捻挫などは痛みのある箇所を無意識にかばってしまい、他の箇所に痛みが出てしまいやすい部分です。
また、怪我をした直後は興奮していて痛みを感じないが、実際には骨や筋肉が損傷しているケースもあります。病院に行って何もないならそれでいいの精神で受診するようにしましょう。
RICE処置とは?
では、どうしても病院にすぐにいけない場合や、時間がかかる場合に何をすれば良いでしょうか?
そんな時に役立つのが『RICE処置』です。
RICEとはまずすべき処置の順番を、その頭文字をとって並べたものです。
- Rest(安静にする)
- Icing(冷やす)
- Compression (圧迫、固定)
- Elevation(挙上)
このRICE処置を外傷直後にやったかやっていないかで、その後の回復スピードが全く違います。
もし怪我をしてしまったならすぐにRICE処置を行いましょう。もし怪我をして何時間も経ってしまったなら、RICE処置の効果はあまり期待できません。すぐに病院に行きましょう。
それでは一つずつ解説して行きます。
Rest安静にする
もし怪我をした場合、まずするべき事は安静にする事です。例え今日のメニューや、ランニングコースの途中であってもすぐに中止して患部を極力動かないようにしましょう。
可能ならば、患部をタオルやサポーターなどで固定しましょう。
Icing冷やす
患部を冷やす事で痛みを和らげたり、内出血が広がるのを抑えてくれます。
しかし、このアイシングの効果が期待できるのは怪我をした直後です。痛みを和らげてくれるからと行って継続的に行ってしまうと回復を遅めてしまいます。受傷後、2~3回に留めておきましょう。
アイシングのやり方
- 氷水の入った袋を用意する。なければ保冷剤などでも大丈夫
- 直接患部に氷が当たらないように、タオルなどを間に挟む
- 20分ほど冷やす。感覚が無くなってきたらやめる
- また痛みを感じだしたら同じように冷やす
アイシングでは血管を冷やす事で、血流の流れを抑える事で内出血が広がる事を抑えてくれます。内出血を抑える事で患部の細胞に酸素が送られるようにして細胞の壊死を防ぐ事が出来ます。
それに神経を冷たさで麻痺させる事で痛みを感じにくくさせる効果もあります。
Compress圧迫、固定
患部を圧迫する事で内出血が広がって行くことを抑える事が出来ます。現在ではアイシングよりもRICE処置の中で重要視されています。
患部にテーピングやパッドを用いて圧迫するので、専門的知識を持った人が必要になりますが、軽い程度のものや症状が落ち着いてきたらサポーターなどで代用する事が可能です。
Elevation挙上
患部を心臓より高い位置にキープする事で、患部に血が行きにくくします。そうする事で内出血の進行を妨げます。
座布団や椅子などを患部の下に置くと良いでしょう。
実際に捻挫したら?
ではここで実際に捻挫した場合の流れをご紹介します。
- 捻挫した箇所は動かさずに安静にする。
- 氷ぶくろや保冷剤などでアイシングをする
- 関節が動かないように固定する
- 痛み収まったと感じても必ず医師の診察を受ける
この流れは捻挫に限らず、肉離れ、打撲にもそのまま応用出来ます。早期に処置をしたかどうかでその後が大きく変わりますので覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
RICE処置は非常にシンプルで簡単だと思います。しかし、ほとんどの方が実際に病院に行かれるまでにRICE処置をされないと思います。
実は僕自身、症状を3〜4日放っておいて悪化させてから病院に行っていました。ですが、この放置している数日に内出血や炎症が進行して回復を大幅に遅くしていたのです。
もし、筋肉や靭帯が傷ついていたなら、その修復に3週間はかかると言われています。2〜3日寝れば治るものではないという事です。
このようにRICE処置は怪我をしたその後を大きく左右します。いくら予防に努めても不意にやってくるのが怪我。ぜひRICE処置を覚えていざという時に備えておきましょう。
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